未来の坊主のたわごと

1992年生。お坊さん見習いやってます。

「体験してない震災」を振り返ること。

東日本大震災、熊本地震、被災者の想いを風化させまいと、ここ最近、特にこの時期はさまざまなメディアの中でいろんな声に触れることができます。 被災した方の声に耳を傾けると、この言葉が頭をよぎります。「形あるものはいずれ朽ちる」似たような言葉は聞…

僕らは「自分にとっての理想の姿」を作り上げそれを相手に投影して減点して評価する

仕事に限った話ではないんですが、 誰かと協力しながら何かに取り組んでいる限り、ストレスを感じる瞬間が多かれ少なかれあると思うんですね。「いや、頼んでたのと全然ちゃうやん」とか 「いや、それ今説明したやん」とか 「小出しで言ってくんなよ」とか誰…

仏教の公共性とジレンマ

宗教は個人に対する救済や指針の提供など個人のレベルにおいてのみ役割を果たすもので、それが個人の枠を超えて社会通念にまで浸透しようとすると、信仰を共有しない人を排除し、多様性を脅かす脅威になりかねません。西洋の歴史を鑑みてもそれは明らかです…

映画と対話。

去年の暮れ、映画を真ん中に据えて地域の人たちが集まる場をお寺に設けました。その理由の1つは、仏教の言葉を用いずに参加者と「生きる」を考えてみたかったから。漠然としたこのテーマを細かく分けてみると、 「生きる」を考えることは、時間の使い方を考…

「見ること」は目の専売特許じゃないかもしれないって話

代表的な仏道修行の中に「正見(ショウケン)」というものがあるんですけど、これは身体と精神を鍛え上げる修行じゃなくって、ある種のマインドセットみたいなものなんですね。おそらく多くのお坊さんに仏道修行における心がけは、と問えば、この「正見」かもしく…

禅から見た挨拶というコミュニケーション

今日、ある本を読んでた時に日常の「挨拶」を改めて考えてる機会を得た。 それは禅に関する何かの本だったんですけど、挨拶っていうのは人と人とのつながりを創る、卓越したコミュニケーションなんだそうです。普通、僕たちは自分と何らかのつながりがある人…

価値が生まれるしくみについて

先日「ものの価値は、心が決める」というテーマの映画の自主上映会を開催しました。 価値という言葉はとても概念的な言葉で、その全容を正確に理解するのは非常に困難です。以前このブログでもこんなエントリーを書いたんですけど、結局のところ僕もその言葉…

有機的な人とのつながり

今日は、大叔父の三回忌の法事から1日が始まりました。 今回は僧侶側ではなく、親族側で法事に参列したんですけど、20分くらいの法事だったかな。そのことについて書きたいと思います。大叔父は僕の祖父の弟で、生前は僕もお世話になってて、何度かうちに顔…

自信と自己受容

普段の僕の生活スケジュールに 「ジムに行く」が追加されて2ヶ月ほど経ち、 通い始める前と比べて、 感覚的にも数字的にも変化を実感できて自信がついてきたのですが、ちょっと立ち止まって考えてみると、見た目が変わったから自信を持てたって、ダサいなと…

心のはたらきと「概念化」

ぼくたちは普通、物事を認識するときに概念化というステップを経ます。これは視覚や聴覚など、五官から入ってきた情報を自分のこれまでの知識や経験に基づいて整理し認識しやすくするためのはたらきで、仏教ではこれを生き物が持つ心のはたらきの1つだと考え…

みんなに知ってほしい仏教哲学_vol.2

前回に引き続き、みんなに知ってほしい仏教哲学を紹介します。 今回は、仏教の中心となる思想を3つほど取り上げながら、仏教的な人生観について考えたいと思います。yosh1nobu.hatenablog.com 自燈明(自灯明) 意味:自らを拠り所として生きなさい。個性が…

言葉に閉じ込められた人間関係

以前、僕が好きな仏教哲学を3つほど紹介しました。yosh1nobu.hatenablog.com 中でも「日々の生活で意識しなくちゃな」と僕が特に思ってるのが正見。今回はその正見<あるがままを見る>について「言葉(名詞)と人間関係」を中心に考えてみます。 僕たちが…

「価値」というものについて考えてみた

ちょっとこの動画を見てもらいたいんですが....価格があいまいなカフェがあったら……? 【国境なき医師団】 これ、国境なき医師団が送る「すべての人びとを対象とした救命・延命医療、検査手法、ワクチンの開発と利用の促進」を目的とした啓発広告なんですけ…

で。仏教って結局何なの?

ブログを公開してから「仏教って何なの?」って興味をもってくれる方がいるんですけど、実は、この質問って答えるの難しいんですよね。なんでかって言うと、インドで発祥した仏教は、 時代とか地域の影響を受けて、その時々の様々な解釈を伴いながら各地に広…

人間関係の難しさ

人間関係の難しさには、いろんな形があります。 親子の難しさ、友達との難しさ、仲間との難しさ、好きな人との難しさ。本当は仲良くしたい。 仲良くとは仮にいかなくても、互いが陰で支え合っているような見守るような優しい関係を築きたい。 誰しもがそう望…

みんなに知ってほしい仏教哲学

僕はお寺に生まれ坊さんになろうとしている身ですが、 宗教は好きではありません。仏さんに対してありがたいって感情が1mmも芽生えてません。「仏さんは素晴らしい」「阿弥陀さんがありがたい」って言ってるお坊さんも胡散臭く見えたりしなくもありません。…

肉を食べるのを辞めて気づいた3つのこと

1ヶ月ほど前、肉を食べるのを辞めました。あくまで一時的に、ですが。これは3ヶ月ほど前に一人焼肉に行ったとき、肉と真摯に向き合い、 語り合ったことがきっかけです。yosh1nobu.hatenablog.com 僕はもともと肉は好きだったので、今でも、肉を食べたいけど…

最強の武器はひのきのぼうから作った方がいい

仕事がら、宗教関連の本や歴史書、昔の偉人の本なんかを読んだり、 いわゆるありがたい系のお話を聞く機会が一般の人より多いと思っています。 映画を見れば、役者の魂のこもった言葉がとびだし ネットを開けば、名前の知らない誰かの名言が流布しています。…

世界から自分が消えたなら

僕が死んだら...世界は変わるのだろうか。映画「世界から猫が消えたなら」の中で、主人公が自問する問いです。 あらすじ: ある日突然「脳腫瘍」と告げられ、余命宣告を受けた30歳の郵便配達員は、突如現れた自分とそっくりな悪魔から寿命は明日と告げられま…

みんなの職業に対するイメージ考えてみませんか

世間のお坊さんのイメージ。どんなもんなんでしょう。お寺に生まれたからあんまり想像できないんですけど、 僕は「初めて坊さんとしゃべったよ」って人と出会うことも少なくありません。 やっかいな輩がいます。坊さん=金持ちとか実は悪そうとかその程度だ…

田舎に住み始めて1週間で僕が感じたこと。

長く住んだ京都を離れ、久しぶりに実家で暮らし始めて1週間がたちました。昼夜問わず、同世代の人を町で見かけることはほぼないし、近所のおばちゃんに会うと30分は捕まります。近所じゃなくても捕まります。 「こんにちはー」「はいこんにちは、あんたどこ…

僕たちは宗教とどう付き合っていけばいいんでしょうか。

「宗教」「テロ」の議論を整理するために 一度、僕なりに宗教そもそもの役割を考えたいと思います。地球上にはたくさんの宗教が存在しています。一神教、多神教、自然宗教、民族宗教など地域や文化によって宗教の概念は異なりますが、違いはあれど宗教が普遍…

お寺が嫌いな僕が、お寺で働き始めました。

お寺で働き始めました。 お寺に生まれたことをきっかけに「寺もやりようによっちゃ楽しいか」と思えたのがその1番の理由です。ここに来るまでは本当に紆余曲折しました。 たぶんこれからも紆余曲折の人生が待ってるんでしょう。というのも、家業を継ぐことに…

日本人の宗教観について

ここ日本では、仏教と神道の2つの宗教が共存しています。この2宗教は1500年以上にわたって受け継がれてきました。 文科省の発表によると今の日本の神道の信者数が約9200万人、仏教は8700万人と言われています*1。ですが、海外で「あなたの宗教なに?」と聞か…

死を考えると、今すべきことが見えてくる。

今日は4月12日なので、2016年の4分の1がすでに終わったことになります。 うわーはやいわー。この3ヶ月なにしてたんやろーってなります。あたりまえですけど人生は1回しかないんだったら、後悔しない人生の方がいいってみんな思うと思います。でもそんなこと…

親に感謝なんてできるわけない。

先日、久しぶりに実家に帰ったときの話なんですけど、 母親にイラつくことが何度かありました。普段親元から離れて暮らしていると、ありがたさが分からんでもないんですが、 実家に帰省ると僕のやることなすことにイチイチ突っ込んでくるのがムカつきます。…

今の自分を大局観で捉えることのススメ

最近この動画が流行ってます。 ドローンを使って世界各地を撮影した旅人の動画です。www.youtube.com なにげなく生活してると「なんで今こんなことしてるんだっけ」みないな虚無感に襲われることがあります。 そんな時は、視野を広げてみて自分の人生のベク…

「どうして人を殺してはいけないのか」にどう答えるか。

どうして人を殺してはいけないのか。 たまに耳にするこの問いについて、ちょっとだけ考えてみました。結論から言えば、 人を殺すのは良くないと皆が思っているからだ、というのが僕の見解です。人を殺してはいけないというのは普遍的なルールではありません…

おとこレベルが上がった話

今日、ひさしぶりにあのメロディーが僕の中でなりました。タタタタタッタンターンこうして僕のおとこレベルは1上がったわけなんですけど、 どいう経緯でレベルが上がったかと言いますと、今日の夕方頃、1人で本を片手にコーヒーを飲んでたところ 頭の中か…

頭でっかち

深みのある人間になりたいってよく思います。 かっこいい生き方をしてる人に出会うとつくづくそう思います。自分のやるべきことを理解していたり、 自分の価値感を広げようと様々なことに挑戦していたり僕の周りにはそんな人がいます。今さらですが、そうい…

お坊さんって日本に34万人くらいいるらしい

お坊さんの学校に通い出してもうすぐ1年。そんな僕が最近知ったんですけど、 日本にお坊さんって34万人近くの僧侶がいるらしい。 ちなみに医師不足と呼ばれる日本の医師(医師免許保有者)の数は約30万人。でもここ日本だと、お坊さんとか仏教のプレゼンス…

休憩中にお経が聞こえてくるという未曾有の自体に順応した話

お寺の学校に入ってそろそろ1年が経ちました。休憩時間になるたんびにお経が聞こえてきてたからやっぱお寺の学校ってすげーなって思ってたんですけど気づいたらお風呂でシャワーを浴びながら歌う福山雅治の虹が 『佛說觀無量壽經(仏説観無量寿経)』になっ…

この世界は残酷らしい

「息子が突然ガンになった。 それでも世間は驚くほど平穏なのだ。」こんなマンガを読んだ。死ぬってことは孤独なことだと思う。 自分1人だけが皆と別の世界へ行ってしまうから。 生きてる間は幸せなのかもしれない。『ガンカンジャー』より

宗教のトリセツ

宗教について思うことがあったので書きます。 宗教を大義名分にテロに及んだりまわりの人を非難する記事をSNS上でときどき見かけます。 そのどれもが教義を盲信して、他の宗教とか考えを悪だと決めつけた結果起きてしまう悲劇だと思います。 でもこれって宗…

星の王子さま

久しぶりに映画を観に行きました。 「リトルプリンス 星の王子さまと私」 星の王子様は僕が好きな本の1つです。 www.amazon.co.jp 初めて読んだのは小学生か中学生くらいのころだった気がします。 たまに思い出したように読むけど、毎回、ちょっとずつ印象…