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未来の坊主のたわごと

1992年生。お坊さん見習いやってます。

僕たちは宗教とどう付き合っていけばいいんでしょうか。

「宗教」「テロ」の議論を整理するために
一度、僕なりに宗教そもそもの役割を考えたいと思います。

地球上にはたくさんの宗教が存在しています。

一神教多神教自然宗教民族宗教など地域や文化によって宗教の概念は異なりますが、違いはあれど宗教が普遍的に果たしている役割は、

「人々に安らぎを与えること」

これに集約されているように思います。

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世界宗教と言われているイスラム教キリスト教、仏教もその預言者や覚者は、
「どうすれば死や苦しさから逃れられるんだろう」という人間の根源的な欲求に直面しました。

もちろん当時は、死や災害が発生するメカニズムを知ることはできません。

だからその原因を神に求め始めたり、呪術で解決しよう(解決した気になろう)としたりするんですけど、現代では科学技術の進歩によって身の回りの不幸がなぜ起こるのかを理解できますし、その原因に対して科学に基づいた合理的なアプローチが可能になって、神や呪術は必要なくなってきました。

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本来、宗教が解決しようとしている問題は僕たちが感じる怒りや悲しさ、寂しさといった広い意味での精神的なストレスです。

科学技術が発展しようと、死や自然災害などの自然の摂理から人の気持ちをコントロールすることまで、人間には不可能なことがたくさんあります。

心理学・自己啓発分野で有名な『7つの習慣』(スティーブン・R・コヴィー)でも
関心の輪影響の輪という概念のもと、自分が影響を及ぼせる範囲を明らかにすることが大切だと説きます。

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そして自分ではどうにもできない苦しさや悲しさの処方箋となるのが宗教であって、宗教はあくまでストレスを抱える患者と薬の間の関係に留まるべきだと思います。

元気な人に無理やり薬を処方するのは迷惑な話ですし、薬なんて世の中にたくさんあるんだから自分にあった薬を見つけるべきでしょう。

もちろん自分にとってのベストな薬が全ての人にベストなわけがありません。

だから「宗教はなぜ必要か」みたいな一般化された主張・議論はナンセンスだと思います。つらいと感じた人がそのときの症状に併せて選べばいいでしょう。


「人々に安らぎを与えること」

昨今の宗教紛争を見てる限り、この役割をきちんと認識させる教育ってかなり必要だと思うんだけどどうなんでしょうね。

今の日本ではそれほどかもだけど、今後は...ね。