未来の坊主のたわごと

1992年生。お坊さん見習いやってます。

2017-01-01から1年間の記事一覧

「体験してない震災」を振り返ること。

東日本大震災、熊本地震、被災者の想いを風化させまいと、ここ最近、特にこの時期はさまざまなメディアの中でいろんな声に触れることができます。 被災した方の声に耳を傾けると、この言葉が頭をよぎります。「形あるものはいずれ朽ちる」似たような言葉は聞…

僕らは「自分にとっての理想の姿」を作り上げそれを相手に投影して減点して評価する

仕事に限った話ではないんですが、 誰かと協力しながら何かに取り組んでいる限り、ストレスを感じる瞬間が多かれ少なかれあると思うんですね。「いや、頼んでたのと全然ちゃうやん」とか 「いや、それ今説明したやん」とか 「小出しで言ってくんなよ」とか誰…

仏教の公共性とジレンマ

宗教は個人に対する救済や指針の提供など個人のレベルにおいてのみ役割を果たすもので、それが個人の枠を超えて社会通念にまで浸透しようとすると、信仰を共有しない人を排除し、多様性を脅かす脅威になりかねません。西洋の歴史を鑑みてもそれは明らかです…

映画と対話。

去年の暮れ、映画を真ん中に据えて地域の人たちが集まる場をお寺に設けました。その理由の1つは、仏教の言葉を用いずに参加者と「生きる」を考えてみたかったから。漠然としたこのテーマを細かく分けてみると、 「生きる」を考えることは、時間の使い方を考…